ドライブレコーダーの重要性
1 証拠保全の必要性
自動車を運転中、交通事故に遭う可能性はゼロではありません。
交通事故の被害に遭うと、自動車が破損するだけでなく、運転手を含めた搭乗者が負傷することも少なくありません。
その場合、加害者に対して損害賠償を請求する必要があります。
ところが、事故を起こした加害者が、自分は悪くない、あるいは、被害者にも大きな過失がある、などと言い出すことがあります。
たとえば、加害者が、突然自動車を発進させて回避不可能な被害者車両に衝突したにも関わらず、被害者の方が、走行していた加害者車両を無理に追い抜こうとして衝突したのだ、と言い出すことがあります。
そんなとき、事故態様を証明できなければ、被害者側にも小さくない過失相殺が認められてしまい、被害者が正当な補償を受けられないおそれがあります。
そのような事態を回避するためには、事故状況に関する証拠保全が重要となります。
2 ドライブレコーダーの価値
ドライブレコーダーは、自動車の走行中の映像を機械的に録画することができます。
ドライブレコーダーを取り付けておけば、交通事故の状況を客観的に保存することができるため、事故態様を証明するうえで、非常に信用性の高い証拠となります。
ドライブレコーダーの画像があれば、第三者の目撃者が存在しない事故であったとしても、事故態様を証明できないという事態を回避できます。
また、近年、あおり運転による事故被害も注目されていますが、車両の前後にドライブレコーダーを取り付けておけば、あおり運転の被害にあったことを証明することもできます。
現代の自動車社会において、交通事故に遭うリスクをゼロにすることはできません。
このため、ドライブレコーダーによる自衛をすることが大切であるといえます。